帰ってきたウルトラマン
放映リスト1(誕生編)
注:キャストについては、映像、商業誌や同人誌の記述、他番組や映画への出演等で確認し、年齢、タイトルバックでの扱いなどから可能な限り推理しましたが、ミス等にお気づきでしたら、ご指摘をお願いいたします。
1971年4月2日19:00、極彩色の渦の中に「ウルトラマン」のタイトルが4年ぶりに浮かび上がります。そして、その上に「帰ってきた」の文字がタイプされ、ここにウルトラシリーズの新たなスタートが切られました。 以下に紹介する17話までのストーリーは、突然ウルトラマンの命を与えられ人類の敵と戦う使命を与えられた平凡な青年郷秀樹が、超人としての葛藤や仲間との対立に悩みながらも、彼を取り巻く人々との交流の中で成長しMATの一員として打ち解けていく青春ドラマとして描かれました。 対する怪獣はオーソドックスな地球怪獣たちで、派手さには欠けるもののリアルで重厚な戦いが展開されています。 また、今見返すと最初は初代と同一人物かどうかがあいまいだったウルトラマンが、初代とは一味違う戦いを展開する中で、新しいヒーローとしてのアイデンティティを模索するドラマでもありました。その模索は18話以降で大きく開花することになります。 |
放映年月日 |
サブタイトル |
登場怪獣・宇宙人 |
脚本 |
監督 |
特殊技術 |
主なゲスト |
備考 |
視聴率 |
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1 |
71/4/2 |
怪獣総進撃 |
オイル怪獣 タッコング ヘドロ怪獣 ザザーン 凶暴怪獣 アーストロン
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上原正三 |
本多猪四郎 |
高野宏一 |
岡部正(医師) 藤江喜章(博) 毛利幸子(博の母) 山口千枝(看護婦) 島田淳子(村の少女) 夏木順平(老人) |
郷秀樹とウルトラマンの出会い、そしてMAT入隊までを描いた誕生編。 三大怪獣の登場に、勝鬨橋周辺を中心とした都市破壊、そしてアーストロン対ウルトラマンの決戦と特撮の見せ場は盛り沢山で、そこにMATや坂田兄弟の紹介も交えた贅沢な第1話。 |
26.4 |
2 |
4/9 |
タッコング大逆襲 |
オイル怪獣 タッコング |
上原正三 |
本多猪四郎 |
高野宏一 |
東静子(洋装店のママ) 三田美枝子(アキの同僚) |
自分の能力におぼれMATを解雇された郷が立ち直るまでを描き、『ウルトラマン』『セブン』とは違う独自の世界観を披露した。 |
25.1 |
3 |
4/16 |
恐怖の怪獣魔境 |
岩石怪獣 サドラ 地底怪獣 デットン |
上原正三 |
筧正典 |
高野宏一 |
|
ウルトラ史上初の二大怪獣とのハンディキャップマッチ。おなじみの「怪獣の存在をめぐっての対立劇」もこの回からスタートする。 |
22.5 |
4 |
4/23 |
必殺!流星キック |
古代怪獣 キングザウルスIII世 |
上原正三 |
筧正典 |
高野宏一 |
川口節子(看護婦) |
第4話にして早くも初敗北するウルトラマン、そして特訓による逆転勝利。ウルトラマン自身のイメージも初代とは異なる道を歩み始めた。 |
19.8 |
5 |
4/30 |
二大怪獣東京を襲撃 |
地底怪獣 グドン 古代怪獣 ツインテール |
上原正三
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冨田義治
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高野宏一
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小松英三郎(工事現場監督)
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シリーズ初の前後編。 二大怪獣による東京の危機をめぐるMAT内の対立や、負傷したアキを前にした郷の葛藤などのドラマを経て、ウルトラマンとMAT全員の共同戦線による勝利までを、ドラマの全設定を駆使して描き切ったシリーズ最高傑作! |
21.1 |
6 |
5/7 |
決戦!怪獣対マット |
19.4 |
||||||
7 |
5/14 |
怪獣レインボー作戦 |
透明怪獣 ゴルバゴス |
上原正三 |
本多猪四郎 |
高野宏一 |
高野浩幸(次郎の級友) |
おなじみの対立劇に端を発しつつも、姿なき怪獣とMATの攻防をメインにした正統派の怪獣ドラマ。 |
17.8 |
8 |
5/21 |
怪獣時限爆弾 |
爆弾怪獣 ゴーストロン |
田口成光 |
筧正典 |
高野宏一 |
倉田爽平(ダイナマイト工場職員) 矢崎知紀(次郎の友人タカシ) 中沢祥枝(タカシの親戚の少女) |
爆弾を抱えた怪獣に対するMATの作戦をシミュレーション的に描きながら、ミスの償いを通しての郷の成長を描いた帰マンらしい佳作。 |
16.4 |
9 |
5/28 |
怪獣島SOS |
古代怪獣 ダンガー |
伊上 勝 |
本多猪四郎 |
高野宏一 |
石橋雅史 (近藤整備班長) |
南隊員初の主役話にして、ヒーロー番組の巨匠・伊上勝のウルトラ初登板。 優しく誠実な南のキャラクターを印象づけると同時に、怪獣の住む孤島とMATアローの整備が行われる工場とのコントラストで、いかにもウルトラシリーズらしい雰囲気を作っている。 |
19.2 |
10 |
6/4 |
恐竜爆破指令 |
化石怪獣 ステゴン |
上原正三 |
筧正典 |
高野宏一 |
高野浩幸(次郎の級友) 北川陽一郎(吉本教諭) |
ステゴンは第1期ウルトラシリーズの怪獣造型を担当した高山良策氏の最後のウルトラ怪獣。 子供たちのあこがれである怪獣という点ではガバドンを思わせるが、工事現場との対立や作業員の犠牲によって、きれいごとに終わらないハードな話になった。 |
20.1 |
11 |
6/11 |
毒ガス怪獣出現 |
毒ガス怪獣 モグネズン |
金城哲夫 |
鍛冶昇 |
高野宏一 |
堀越節子(岸田の母・清子) 緒方燐作(作業員) |
岸田隊員の主演作であると同時に、第1期ウルトラシリーズのイメ−ジメーカー金城哲夫がゲスト参加した貴重な作品。太平洋戦争の傷痕を怪獣を通して描きつつ、郷と岸田の対立に決着をつけて物語を次のステップに進めた重要な作品。 |
18.5 |
12 |
6/18 |
怪獣シュガロンの復讐 |
音波怪獣 シュガロン |
上原正三 |
鍛冶昇 |
高野宏一 |
久万理由香(牛山静香) 勝部義夫(警官) |
親と死別し秘境で暮らす少女という「まぼろしの雪山」を思わせるストーリーだが、静香の怪獣と関係がありそうなミステリアスなムードと、それをくつがえすような彼女の運命が、物語に奇妙な余韻を残した。 |
17.5 |
13 |
6/25 |
津波怪獣の恐怖 東京大ピンチ! |
津波怪獣 シーモンス 竜巻怪獣 シーゴラス |
上原正三
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冨田義治
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佐川和夫
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小林昭二(高村船長) 菊池英一(川崎操舵士) 西山恵子(高村陽子) 幸田宗丸(保険会社員・木島) 西本裕行(工場長・赤城) 向井淳一郎(自衛隊指揮官) |
劇場映画なみの特撮で、津波と竜巻による大破壊を描いた。 伝説の中から現実に出現する破壊神でありながら、同時に夫婦としての生き物らしさも見せた二大怪獣は、日本の怪獣映画の王道を行くものであり、怪獣以上の悪役として描かれる人間たちや、MATの対怪獣作戦の流れなど、伝統的な「怪獣映画」をブラウン管の中で再生した大作である。 |
18.8 |
14 |
7/2 |
二大怪獣の恐怖 東京大龍巻 |
18.4 |
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15 |
7/9 |
怪獣少年の復讐 |
吸電怪獣 エレドーダス |
田口成光 |
山際永三 |
高野宏一 |
高野浩幸(史郎) 勝部義夫(運転士) 今村源平(史郎の祖父) 中川謙二(発電所係員) 松下砂稚子(加藤の義姉) |
心に闇を抱えた少年が怪獣事件を通じて成長していくという、第2期ウルトラシリーズのパターンはこの一本で確立された。 不信や誤解も隠さずに描かれた郷と少年との交流は、良くも悪くも第1期ウルトラシリーズと一線を画している。 |
14.3 |
16 |
7/16 |
大怪鳥テロチルスの謎 |
始祖怪鳥 テロチルス
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上原正三
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山際永三
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高野宏一
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石橋正次(松本三郎) 服部妙子(由起子) 丸茂光紀(由起子の婚約者)
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帰マン初の本格的な空中戦を交えたテロチルスは鳥型怪獣の一つの頂点であるが、熱いドラマの前にやや印象が霞んだ印象がある。 男女の愛想劇をハードに描き、悲劇的に締めくくったドラマは賛否両論が考えられるが、見ごたえは充分。 |
15.0 |
17 |
7/23 |
怪鳥テロチルス東京大空爆 |
17.3 |